7/27 「出世花」
今日は『出世花』(高田郁著 角川春樹事務所)を読み終えました。
これ、高田さんのデビュー作らしいです。主人公はおえん。子供のころは「お艶」で駆け落ちした妻を討つために藩を出た父と一緒にさすらって死にそうになって拾われた寺でつけてもらった名前が「お縁」。なんの仕事なんだろうと思っていたら、いまでいうところの「おくりびと」でした。
江戸時代には死者の弔いを専門にしている墓寺というのがあって、寺社奉行の配下にない寺らしいの。死んだ人をお湯で洗って清めてあげる湯灌という作業があって、父親にしてもらったその行為に感銘を受けて自分もやりたいと思って始めるのね。偉いなぁと思うよ。私には出来ない、本当に尊い仕事なのだと思う。
湯灌って初めて知ったけど、死に化粧してあげてるシーンを読んで、あっそうかいまでいう送り火とかーと思いついたのでした。そしてネットでちょっと調べて納得。今は全身を洗うというより拭き清めるって手順に変わってきているのかー
しかし岩男がかわいそうだった。新宿小町のねーちゃん、岩男をあんな目に合わせてその後自分だけ幸せに暮らせるもんだろーかね。
修行僧の正念が出家した理由も泣けたねぇ。読ませる力があるね、面白かったです。シリーズになってるみたい。いつか続きを読みたいです。
amazonの内容説明では
「不義密通の大罪を犯し、男と出奔した妻を討つため、矢萩源九郎は幼いお艶を連れて旅に出た。六年後、飢え凌ぎに毒草を食べてしまい、江戸近郊の下落合の青泉寺で行き倒れたふたり。源次郎は落命するも、一命をとりとめたお艶は、青泉寺の住職から「縁」という名をもらい、新たな人生を歩むことに―――。青泉寺は死者の弔いを専門にする「墓寺」であった。直?に死者を弔う人びとの姿に心打たれたお縁は、自らも湯灌場を手伝うようになる。悲境な運命を背負いながらも、真っすぐに自らの道を進む「縁」の成長を描いた、著者渾身のデビュー作、新版にて刊行!!」となっていました。
本当に暑い。空気が体にまとわりつく。エアコンがない場所に行くとどろーっとした感じだよ。参るねー
相方の3回目のワクチン接種の予約がとれました。終わったら色々な特典を教授できるようになるね。よかった。
じゃあね
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