1/26 「男ッ晴れ」
今日は『男ッ晴れ』(井川香四郎著 文芸春秋)を読みました。
初めての作者です。 特権町人の町年寄なんて役職になりたての樽屋三四郎が主人公。そんな役目があるのを初めて知りました。名主とかなら畠中さんの小説で読んでいたので知っていたのですが、それを束ねるような江戸の町に3人しかいないほどの役職らしいです。
若くてまっすぐで、三四郎、いいねぇ。 百眼(ひゃくまなこ)という隠密同心のようなシステムがひそかにあったりするのは創作なのかな?それとも本当に会ったのかな?
捨吉くんがいいなぁ。
なめくじ長屋の子どもを助けようとしたり、土手者たちの住むところ、働くところを作ろうとしたり、そして百眼の仕事してて、罠にはまり島流しになった男、与茂助。島流しの話はこの前読んだばかりだったので悲惨さを思い出していたけど、与茂助もミミズや雨水でなんとか生き延びていた、なんてかわいそう。10年で江戸に戻れたらしいけど、その娘もまたかわいそうだったね。 最初はお侍さんの家にもらわれて良かったかな、と思ったけど、離婚しちゃって奥さんの方についていったら実家を奥さんが追い出されて、なんと宿場町の女郎になってしまって・・・娘を連れてきたばっかしに家を怨出されたのでその奥さんもかわいそうだったなぁ。そればかりじゃないんだろうけどね。 そのあともひどくこき使われていたようでかわいそうたったけど、ありがたいことに今はいい夫婦に出会って実の娘のようにかわいがってもらえているようで本当に良かったよ。そんな話やこんな話、これからまた色々な事件が起こるだろうけど、三四郎の活躍が楽しみです。でも読みながら思たけど、将軍や偉いお侍さんの出てくる話より職人さんの話の方が面白いというか好みかも。 簪職人や料理人など、ね。
あと、表紙の絵が「しゃばけ」といっしょ。好きだなぁ。
【「BOOK」データベースの商品解説】には
「江戸幕府以来の特権町人「町年寄」樽屋の新当主は、二十三歳の熱血漢・三四郎。時の将軍・吉宗から「百眼をよろしく頼む」を謎の言葉をかけられたが?庶民の事情をすくい上げて事件の予兆を捉え智恵と人情で問題を解決する。時には権力に逆らいながらも江戸の町の安泰を図る三四郎の活躍を描く書き下ろし時代小説、第一弾。」となっていました。
今日は暖かいと言っていたのでついストッキングで行ったのですが、やっぱり室内は寒かった。昼休みの後は靴下履いてました(笑)
明日も暖かいらしいけど、タイツで行くぞー(笑)
じゃあね
« 1/25 「絵のある自伝」 | トップページ | 1/27 「ごうつく長屋」 »
「本」カテゴリの記事
- 5/30 「名探偵の生まれる夜」(2023.05.30)
- 5/24「バスクル新宿」(2023.05.24)
- 5/15 「鹿狩りの季節」(2023.05.15)
- 5/2「今日は、これをしました」(2023.05.02)
- 4/28「「エンタメ」の夜明け」(2023.04.28)
コメント