12/22 「恋細工」
今日は行の電車で『恋細工』(西條奈加著 新潮社)を読み終わりました。
江戸時代の錺職人の物語。 主人公は女性、三代目の親方の娘、お凛。義兄である四代目が病のため若くして亡くなってしまったため、五代目を決めなきゃなんなくなったお凛。お凛自体細工物が好きで職人になりたかったけど「女」だからということで表立っては出来なかったの。
四代目が椋屋に呼ぶようにと言った時蔵はすごい腕を持つけど人とはなじまない奴でみんなの反感買いまくり。でも腕は本当に確か。「平戸」という技でみんなの度肝を抜くのだけど・・・・
時蔵とお凛がどうなるのかっていう恋の行方も甘ったるくなくて良かった。職人の様子とかが描いてあるのも好みだったし、お凛の幼なじみのお千賀の性格も好き。天保の改革で締め付けられる江戸の町民たちの様子や、それに対して行った一世一代の大仕事もすごく良かったです。銀細工で作った勧進帳の山車はすごかったねぇ。大逆転って感じですっとしたよ。
でもその後が切なかったーー ただ最後はお凛が今後幸せになりそうで良かったです。
いい話でした。ほんと。
【「BOOK」データベースの商品解説】には
「一匹狼の職人・時蔵と女だてらに細工師を志す錺工房の娘・お凛。周りと打ち解けず、独り黙々と細工に打ち込む天才肌の時蔵に振り回されながらも、お凛は時蔵に惹かれていく。そして、反発し合っていた二人の心が銀細工を通じてかさなった時、天保の改革で贅沢品が禁止された江戸の町に活気を取り戻す、驚天動地の計画が動き始めた…。若い男女の哀しく切ない恋模様を描く本格時代小説。」となっていました。
じゃあね
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