6/16 「ハルさん」
昨日から今朝に掛けて『ハルさん』(藤野恵美著 東京創元社)を読みました。
すごく良かった。人形作家のハルさんが奥さんに先立たれたあと幼稚園児の娘、風里、ふうちゃんを一生懸命育てていく話。 ふうちゃんの結婚式の日にハルさんが風ちゃんの子供の頃の出来事を思い出し、その思い出には謎解きが含まれているのだけど、どれも奥さんの瑠璃子さんとの心の会話によって解かれていくのよね。ほのぼのしていてとても良かったよ。
しかし人形作家というのも独特の職業だけど、その職業の人に育てられたふうちゃんも変わっている子だね。小4の時に一人で北海道まで行ったり(伯母さんがすんでいたのだけど)進学も結婚もハルさんに相談することなく一人で決めて行ったし。それに対してハルさんも反対することも詮索することもなく全てふうちゃんを信頼して認めていくなんてすごいわーー 私にはできないな。結婚相手の両親と会って挨拶は交わしているものの式当日まで新郎に会わずに結婚を許すんてすごかです。クライマックスのシーンではそれこそハルさんが子供の頃からのふうちゃんを走馬灯のように思い出していく。よかったね。映画を見ているようでした。
【「BOOK」データベースの商品解説】では
「(瑠璃子さん…今日はね、ふうちゃんの結婚式なんだよ。まさか、この僕が「花嫁の父」になるなんて…)結婚式の日、ハルさんは思い出す、娘の成長を柔らかく彩った五つの謎を。心底困り果てたハルさんのためにいつも謎を解き明かしてくれるのは、天国にいる奥さんの瑠璃子さんだった―児童文学の気鋭が、頼りない人形作家の父と、日々成長する娘の姿を優しく綴った快作。」となっていました。
じゃあね
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