5/27 「英雄たちの朝 ファージングⅠ」
『英雄たちの朝 (ファージングI) (創元推理文庫)』(ジ・ウォルトン著 創元推理文庫)を読み終わりました。
なんかすっきりしない終わりだった。
だって殺人が起こりその犯人を突き止めるのに、それってどーでもよくて無実の犯人をでっちあげ。その犯人にされた人は海外に逃げてそれで幕切れなんて・・・悲しか~
歴史改変物なんです。
なのでヒトラーは生きていてナチスとイギリスは手を結び、ソ連と戦ってる?みたいです。
ユダヤ人に対してもちろんナチスは迫害するのだけど、石投げてくるのはナチスではなくついこの前まで仲良くしていた同じ国の仲間だった、っていうポーランドからイギリスに逃げてきた料理人のスモレットの話がショッキングだったなぁ。
語り手の一人は貴族の娘だったけどユダヤ人と結婚したので特に母親から冷たい仕打ちを受けているルーシー。そしてもう一人がこのシリーズ通して出てくるカーマイケルというスコットランドヤードの警部補。実はゲイなんだけどこの時代のイギリスはゲイは歓迎されないんだよね。結構多いみたいだけど。 ルーシーの兄ヒューと夫ディヴィッドもそういう仲だったし、他にもちらほら聞いたよ。たださ、やっぱ貴族とか使用人とかの階級の違いですごく差別しているし、ユダヤ人というだけで差別しているし、ソ連に対しても差別しているし、嫌な世の中ねぇ。結局殺人もさらに嫌な国策のために仕組まれたものだったのよねー あー、嫌だ嫌だ。
ルーシーとディヴィッドはカナダに逃げるのだけど、あっちに行って一緒に逃げたユダヤ人の子供達と幸せになってほしいわぁ。
カーマイケル警部補も折角真実にたどり着いてもそれを公に出来ないって悲しいな。でもいい人だったよね。ディヴィドが犯人ではないって最初から思っていたし、逃げるために時間をくれたし。ただそのために上からにらまれてしまったけどね。
うーん、ただのミステリーじゃなくてなんか複雑~
【「BOOK」データベースの商品解説】では
「1949年、副総統ルドルフ・ヘスの飛来を契機に、ナチスと手を結ぶ道を選んだイギリス。和平へとこの国を導いた政治派閥「ファージング・セット」は、国家権力の中枢にあった。派閥の中心人物の邸宅でパーティーが催された翌朝、下院議員の変死体が発見される。捜査にのり出したスコットランドヤードのカーマイケル警部補だが?。傑作歴史改変エンターテインメント三部作、開幕。」となっていました。
2巻も3巻も借りてきているので続けて読めます!
1週間終わりました。なんか今週は早かった。
週末ゆっくりしよーっと。
じゃあね
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