5/20 「本屋さんのダイアナ」
『本屋さんのダイアナ』(柚木麻子著 新潮社)を読みました。
この本もすごく良かったです。今回借りてきた本は全て当たりでした。
大穴と書いて「ダイアナ」と読む名前をもった女の子と綾子が小学校3年のときに出会い、親友になり、喧嘩して絶交し、なんと10年もの間会うことなく過ごし、でも最後はまた2人の人生は交じり合うんだよね。
全く違う環境、見てくれの二人がお互いの環境や性格を理想とし、憧れそうなりたいと願いながらでもちょっとしたことですれ違い、そのすれ違った10年はなんか悲惨だったなぁ。特に綾子。折角入った大学も最初に躓き、それはそれは悲惨なスタート。嫌な思い出にしたくないために自分を騙し、親を悲しませ、自分が目指した生き方が全く出来なくて・・・可哀想ねぇ。 ダイアナも色色と会ったけど、まだましかな。だって念願の本屋でアルバイトとは言え働くことが出来たんだもん。ただ友達と思ってた子に本屋でバッグに本を入れられ万引き犯と間違われ、そのためにまた金髪にしちゃって一人孤独を貫いたんだよねー
でもこの本の中で一番すごいのはダイアナのかーちやんのティアラかもね。16歳でダイアナを生んだんだけど、父親にはその事を内緒にし、身を引いて一人でキャバ嬢をしながら育て上げたんだから。子供に当たったりすることもなくいつもにこにこしてちゃんと相手してゃってさ。すごいよ。小学生の子供を脱色して金髪にしちゃうなんてことはおいおい、って思うけど、ちゃんと理由はあったし、とにかくすごい!ただ身を引いただけではなく、一緒に暮らしてもいい父親にはならないことまでちゃんと見抜いていたとは、本当に賢い子だったんだね。 ちょっと人生違っていたら、またぜんぜん違がった人生を送れたと思うな。世間一般が思う成功者になれたと思う。ただティアラはきっと自分が生きた人生を全く後悔していないんだろうな、とも思います。
綾子はものすごく恵まれた家に生まれたのに、なんかうーーーっていう感じでした。ダイアナがほしいものを全て持っていたって感じで私も羨ましいです。 ただやっぱり本人は窮屈だし、いい子に過ごさなければならないということも嫌でダイアナに憧れて・・・ いや、とにかく大人になったダイアナと綾子はこれから一生友だちのままだよね。 アンとダイアナの様に・・・・ 「アンの愛情」の解説をお勧めするなんてどーしようもないダメ親父と思ったけどいいとこあるじゃん。あと肉屋の武田くんもよかったねぇ。ダイアナから綾子は離れてしまったけれど、その間も武田くんがいてくれた事がすごく幸せだったと思うねー ダイアナは。
とにかく面白かったです。
うーん・・・アンシリーズ、読み直してみてもいいかも。もう何十年も読んでいないもんね。違った感想が抱けるも。ただ読み直すなら「獣の奏者」が先かなぁ・・・・
【商品解説】では
「私の呪いを解けるのは、私だけ――。すべての女子を肯定する、現代の『赤毛のアン』。「大穴(ダイアナ)」という名前、金色に染められたバサバサの髪。自分の全てを否定していた孤独なダイアナに、本の世界と彩子だけが光を与えてくれた。正反対の二人だけど、私たちは一瞬で親友になった。そう、“腹心の友”に――。自分を受け入れた時、初めて自分を好きになれる! 試練を越えて大人になる二人の少女。最強のダブルヒロイン小説。」となっていました。
一週間が終わった!
久しぶりにがっつり仕事だったねぇ。でも今日は昨日やらなきゃって思ってリストアップした分の10分の一もこなせなかったよ。月曜からまた頑張るしかないね。
ただ明日、明後日はゆっくりのんびり楽しもう。
そうそう、今日の夜「そろそろ地震もおさまってきたかねー」なんて話してたんだけど、風呂に入ってたら揺れたよ。まだまだかねぇ。 ただマグニチュード4を越える事はなくなったね。
じゃあね
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