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2008/12/22

12/22「灯台守の恋」

以前jesterさんがブログでとてもとても熱く語られていた『灯台守の恋』、見かけたら絶対見てみよう!と思っていたのですが、初めてレンタルビデオ屋で見かけて借りてきて、そして今日見ました。
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うっ、このDVDの写真はなんだかなぁ。このシーンじゃなくほかにもいいシーンがいっぱいあったろうに。
見終わって鼻がツーンとしちゃいました。
荒れ狂う海の真ん中に立っている灯台、船でしか渡ることが出来ない灯台を守る男たちの話でした。それに切ない恋が絡んでいるの。 最初私、マベという女性の立場がわかんなかったのね。 イヴォンという義父を亡くした灯台守の姪かなにかだと思っていたの。未婚の女性だと思っていたのよ。 それかイヴォンはマベの妹の夫なのかな?と。 葬式の時にやってきた男、アントワーヌとマベは出会った瞬間に惹かれたのかなぁ。とにかくお互いを見つめる視線がさ、尋常じゃなかったと思いました。 よくもまぁ周りの人たち、気づかなかったよね。 お祭りの時もずーっと互いに見詰め合っていたし。他の女性とダンスしているときも。
イヴォンは最初嫌なおっさん、としか見ていなかったけど、実は本当に心からマベを愛しているっていうことが解り、アントワーヌを仕事の仲間と認め友情を育んでいくうちにすごーくいいおっちゃんに見えてきました。 だからこそマベとアントワーヌが惹かれあってしまったのは悲劇だなぁ。
最後に灯台に向かう船の上でイヴォンはアントワーヌとマベの関係を確信し、そしてその後に生まれた娘が自分の娘では無いと知っていたにもかかわらず、溺愛したと聞きすごく感動してしまいました。
最初はマベの娘がマベが亡くなった後、家を処分する為に久しぶりにパリから島に戻ってきたところから映画は始まるのだけど、10年前に彼女の父親は死んでいて、そして時間が1963年くらいに戻ったので、「ん?これは1970年くらいの設定なの?」と勘違いしてしまいましたが、10年前に死んだのがイヴォンで、娘=マベではなかったんですね。だから母親宛に贈られてきた本を見ても最初はぴんとこず、年取った叔母さんだけがあの本、作者を見てはっとしたのね。
最後に灯台博物館のようなところに行き、父のイヴォンと本の作者のアントワーヌが並んで写っている写真を見ていたけど、あぁこの二人をもっとずっとずっと一緒に働かせてやりたかったーーと強く思ってしまいました。
なんでマベとアントワーヌは惹かれあってしまったのかしら? お互い友情ぐらいで止まってりゃ素敵な生活が遅れたろうになぁ。 とハッピーエンド好きな私は思ってしまうのでした。 マベとアントワーヌがうまくいくより、イヴォンとアントワーヌがうまくいく結末のほうがいいもん。 どっちもだめだったけどね。 切ないけど、でもこの映画はこのストーリーが一番だったろうな。私の愚かな妄想よりね。
今日会社で映画好きなおっちゃんと昔の映画ってBGMで映画の世界をぶっ壊してしまうような下手な音楽の使い方してるのがあるよねーなんて話していたけど、この映画はとっても音楽がよかったな。 
とにかく 見てよかったー 

あ、そうだ。アントワーヌはなんであの本を書き、マベへ贈ったんだろう? マベが亡くなったって事は知らないはずよね。
1.やっとあの頃を冷静に思い返せる心情になり、書かずにはいられなくなり書き上げて本が出版されたので贈った。タイミングは全く考えていなかった。
2.イヴォンが亡くなったと言うことを風の便りに聞き、それからあの本を書き始め、出版されたので贈った。
3.イヴォンが亡くなったと言うことを風の便りに聞き、書いていた本をマベへ贈った。
4.本になっていたのは早かったが、イヴォンが亡くなって10年経ったので、もういいかなーと思って贈った。
うーん・・・ どうなんだろう? あの本があって娘は両親とアントワーヌのことを知ったのよね?物語りもあの本がなきゃ始まらなかったんだし、本がなきゃあの家は人の手に間違いなく渡っていたのだし。とても重要な本だったはずよね。 うーん・・・
ま、じっくり考えますか。

じゃあね

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コメント

こりさん、こんにちは!
長くて素敵なレビュー、ありがとうございます♪
私のところで長々としゃべっていたのを気にかけてくださってたなんて、とっても嬉しいです♪ 感謝!!
(誰も読んでないんじゃないの?と疑いながら書いている・・・ま、誰も読んでなくてもいいか、と開き直っているのですが、読んで下さってると思うと嬉しいです♪)

> お祭りの時もずーっと互いに見詰め合っていたし。他の女性とダンスしているときも。

マベは結婚しているのだから、アントワーヌをあんな目で見ちゃだめ、って思う人もいると思います。多分そういう人はこの映画は乗れないでしょうね。
でも、結婚してても、どうしても視線をそらせなくなっちゃう人に出会うこともありますよね。
それは不幸なのか、それとも幸せなのか。
jesterは幸せだと思うのですが。

>アントワーヌを仕事の仲間と認め友情を育んでいくうちにすごーくいいおっちゃんに見えてきました。 だからこそマベとアントワーヌが惹かれあってしまったのは悲劇だなぁ。

そうそう、この映画って、恋愛だけじゃなく、友情もテーマなんですよね。
イヴォンのアントワーヌに対する友情も深い。あったかい。
だからこそ切ないのでした。

実は同じ監督さんのとった「マドモワゼル」という映画があって、これがあの映画の後の話、みたいなつくりになっています。
灯台も出てきます。
これも大人の切ない恋って感じです。チャンスがあったらご覧になってみてくださいませ。

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